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いまどき中学生白書

いまどき中学生白書

人気ランキング : 112680位
定価 : \1,575
販売元 : 講談社
発売日 : 2006/02/01

価格 商品名 納期
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現場の声を生々しく

 さすが、実際に中学生とむかいあっている人の意見と感心しました。実際に魚住さんが見てきた中学生の生態と、アンケート調査から見えてくるものをうまく分類して、非常に読みやすい本になっています。
 子どもの発達へのメディア依存の影響については、人体実験をするわけにもいかず、実際、脳をしらべることもできず、はっきりと証明しずらいところがあります。しかし、実際に子育て途中の私たちには、危険が証明されていないからといって、放っておくわけにはいかない問題です。実際、ゲームやネットで暴力的シーンに慣らされてしまうこと(ゲームなら見るだけでなく自分が能動的に関わることのこわさ、ネットなら、一人でこっそり残虐な映像を覗き見できることのこわさ)が、犯罪の低年齢化に全く関係が無いと主張することは難しいと思います。もちろん、全く影響を受けない人もいるでしょうが、誰もが絶対影響を受けないと言い切れるでしょうか。
 この本は魚住さんが現場で感じた不安を、うまく伝えていると思います。子育て中の保護者にはぜひ一度、読んでみてほしいです。彼女は禁止ということは言ってません。ただ、ただ、親に子どもの寂しさに気付いてやってほしいと訴えているだけです。

出せば売れる!「いまどきのわかいもんは・・・本」

そう言えば、同じ講談社刊行の「他人を見下す若者たち」っていう本をつい先日読みました。例の「頭がいい人、悪い人の・・・・」っていう本が売れて以来、というか昔も今もこの種の「若者は宇宙人」論はあったわけで。わたしが社会人になった10数年前も「新人類」なんて言葉が流行りました(笑)。

さて!本書の切り口は新しいですよ!「ネット族」「メール族」「ゲーム族」・・・同じメディア依存といっても全然違う!

わたしはそもそも人間は「中毒」になりやすい生き物なんだと思います。社会が成熟すればするほどひとの興味・関心・嗜好は多様化し、「個」はより居心地のよい場所をもとめてさまようもの。何をしようにも選択肢が限られていた昔にくらべ、今は何万倍もその「場所」がある。もともと好奇心が強い子供がメールやゲームに惹かれない・「中毒」にならないとしたら、わたしはむしろソッチのほうが心配だと思うのですが。著者が言うように大人だって大多数が依存症なんだから。

ネタさがしで読んでしまうわたしもわたしなのですが。

展開が強引

この本の長所
子育てのヒントが書かれているところ(親子のコミュニケーションが大事、など)。しかし、全体から見てごくわずか。
この本の短所
展開が強引。
1、まず、アンケートだが、東京都と長崎県と大阪府寝屋川市だけを調べて何がわかるのか?『検証 若者の変貌』に書かれているようなそれなりに説得力のある理由付けもない。
2、なにゆえにパーソナルメディア(インターネット、パソコン、携帯電話)だけを問題とするのだろう(この本には新聞やTVの影響かもしれない事例もある(パーソナルメディアからより新聞やTVから言葉を覚える人が多いのではないか))。
3、本文を見た限りでは、因果の関係が逆ではないか。すなわち、パーソナルメディアの影響で子どもが変わっているのではなくて、子どもの性格などから使用するメディアが決まるのではないか。
4、ゲーム族、メール族、ネット族の特徴をネガティブに捉えすぎ(それぞれの特徴は、特に問題があるわけでもなく、個々の人間が持っている性質である)。
結論
親が子どもの接し方を反省させる記述が若干あるのでかろうじて星1つは免れているが、パーソナルメディア叩きの意図が出すぎて記述が強引になっているのが悪く、星2つ。

グラフは幼稚すぎますよ!

メディアが子どもに悪影響を与えるか否かは相当の科学的な議論があるところであり、本書はその辺の勉強不足が著しい。また、アンケート調査の結果が多用されているが、いかにも幼稚なグラフで、読んでいてちょっと恥ずかしくなる。
あえていえば、おもしろいのは、ゲーム族、メール族、ネット族に3分類して
ゲーム族=注意散漫で、人付き合いが苦手
メール族=「恋愛中毒」で、人をすべて「敵か味方か」の二分法的にとらえる
ネット族=「オタク」的で、無気力、無関心
と特徴づけたところか。
現場の声を反映しているのかもしれないが、ややあおりすぎか。

この人を見よ、さしずめ「メディア悪影響脳」といったところか。

もう各章のタイトルだけでお腹いっぱい、眩暈を禁じえないんですが、中を実際に読むとこれがもう想像を軽く上回る酷さ、冒頭で可能な限り科学的体裁をうんぬんと書いているんですが、一体どこがそうなのか小一時間問い詰めたい気分になること必至。どんなに好意的に読んだとしても各章にくっついているグラフみたいなものを除けば単なる魚住氏自身のメディア悪影響論に影響された妄想の垂れ流しでしかありません。妄想についていちいち反論するのもあほらしいのですがとりあえずデータに基づく分析と称したいなら最低限の統計に対する教養ぐらいは身に着けてもらいたいですが学力崩壊はこんなところにも現れているんですね(皮肉)。

妄想の唯一の補強材料といえるグラフにしてもN(=データ総数)すら記されていない代物(もちろん統計による検定など経ていません)。冒頭に4700数名へのアンケートに基づくと記していますが、保護者と生徒がごっちゃでその内訳すらしるされていない始末。そんなデータで凄まじいパーセンテージを示されたとしても単に母数が少ないだけじゃないの?としか思えません。思えませんとしか記せないのはそもそもどんなアンケートなのかすら記載されていない不誠実極まるものだからですが。そもそもサンプルとして選んでいるのが東京の中学校を除けば、大阪府寝屋川市、長崎県という少年(少女)事件の記憶がまだ新しい地…。まさに見たいものを見んがために意図的に偏らせたデータとしてこんなもの学術論文なら門前払い以外の何物でもありえないんですが?助言を頂いたというその道の方々の実名も今後の参考に窺いたいところです。とりあえず星一つにすら値しませんが、この種の俗流若者論を見てみたいという奇特な人にはお勧めします。

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