いい本だと思いますが、評価は読む人によると思う。
Windows本とかでよくあるような、即物的な HowTo だけを手っ取り早く知りたいんだよ! みたく期待して読む人はつらいでしょう。
もっとまじめというか、大上段というか、正攻法というか、正面から書かれています。具体的なサンプルコードを提示しながら進んでいきますが、API解説やHowToのためというより、同OSの考え方を理解してもらうという主眼が貫かれているように感じます。もちろん、具体的に役立つ話(buildの仕方、リソースファイルの書き方といったもの)は豊富に出てきますが、それだけを拾い読むのは難しい(同OSの経験があれば別でしょうが)。かなり分厚い本ですが、最初から順に1回は読み通す必要があると思います。
すごく熱意を持って書かれたまじめな本だと感じました。
OSの一般知識があり、アーキテクチャとかに興味・関心があり、オブジェクト指向を知っており、ぶあつい本を読むことが苦痛でない人であれば、楽しめる一冊かと。
OS概論の教科書といった側面もあるし、オブジェクト指向の教科書的な側面もあるからです。
# でも、C++の一般イディオムが必ずしも通用しない、それなりに特殊な世界のC++だということは否めません。
個人的には星4つですが、
・たぶん仕事の必要に迫られた人が即物実践HowToを求めて購入することが多い本ではないか?(であれば読むのはけっこう「重い」んじゃ...)
・自費で購入しようというにはかなり高価(たくさん部数が出そうもない翻訳本の常でしょうがないんでしょうが、それにしても高い...)
という点で -1。
P.S.
英語の赤い本しかなかった何年か前を思えば、日本語で読めるだけでもありがたや。誤訳?もそうそう感じられず、翻訳も優秀な気がします。